早漏の目安と、自分でできる改善の練習
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早漏かどうかは、時間だけでは決まりません。国際性医学会(ISSM)は、次の3つがそろった状態を早漏としています。
- 最初の性交渉からずっと続くタイプなら挿入後おおむね1分以内、以前は問題なかったタイプなら以前より明らかに短く、おおむね3分以内に射精する
- ほぼ毎回、射精を遅らせることができない
- そのことで本人が悩んでいる、性行為を避けるようになったなど、困りごとが出ている
数分で射精してしまうこと自体は珍しくありません。5カ国の調査(Waldinger ら 2005年)では、挿入から射精までの中央値が約5.4分でした。時間が短めでも、本人とパートナーが困っていなければ治療が必要とは限りません。逆に言えば、困っているなら、時間が何分であっても対処を考えていいということです。平均の詳しい話はセックスの挿入時間は平均何分?に書いています。
早くなる理由はひとつではない
体の側では、亀頭などの感覚が鋭く少ない刺激で射精反射が起きやすいこと、前立腺炎、甲状腺の病気などが関わることがあります。勃起が弱く「萎える前に出さなければ」と焦って早くなる、という形で ED が隠れていることもあります。
気持ちや習慣の側では、初めての相手や久しぶりの性行為での緊張、「早く終わってはいけない」というプレッシャーがよくある原因です。このプレッシャーがさらに射精を早める、という悪循環に入りやすいのがやっかいなところです。短い時間で強く刺激して済ませる自慰に慣れている場合も、早くなりやすいとされます。
練習で射精のタイミングをつかむ
射精には「ここを越えると止められない」という点があります。練習の目的は、その手前の感覚を早めに察知して、興奮を少し下げる余裕をつくることです。
自分の興奮を0〜10の数字でとらえてみると分かりやすくなります。5〜6で快感が高まってきて、7〜8で射精感が近づき、9で引き返せない点の直前、10が射精。止めるのは7〜8のところです。
スタート・ストップ法
まずは一人で練習します。ゆっくり刺激を始め、7〜8まで来たら刺激を完全に止めます。射精感が引くまで30秒〜1分ほど待ったら、また始めます。これを3〜4回繰り返してから射精します。
慣れてきたら、完全に止める代わりにペースを落とす、浅くするといった弱め方も練習しておくと、パートナーとのときに使いやすくなります。
スクイーズ法
止めるときに、亀頭のすぐ下(カリの部分)を親指と人差し指で挟み、10〜20秒ほど圧迫します。痛いほど強く握る必要はありません。勃起が少し弱まることがありますが、普通の反応です。射精感が引いたら手を離し、30秒ほど待ってから再開します。
骨盤底筋トレーニング
肛門をキュッと締めたときに、陰のうの付け根が少し持ち上がる感じがあれば、それが骨盤底筋です。この筋肉を意識して動かせるようになると、射精感が来たときに対応しやすくなると考えられていて、射精のコントロールが改善したという小規模な研究報告もあります。
5秒締めて、5秒しっかり緩める。これを10回で1セット、1日2〜3セットが目安です。全力で締める必要はなく、お腹やお尻、太ももに力が入らないように、息を止めずに続けます。締めるのと同じくらい、緩めることを意識してください。排尿を途中で止める練習は、排尿の妨げになることがあるので習慣にしないでください。痛みや違和感、排尿の異常が出たらやめて医師に相談しましょう。
自慰も練習の場になります。短い時間で済ませず、ローションなどを使ってやさしい刺激で、途中で何度か止めながら行うと、射精の手前の感覚が分かってきます。
変化を感じるまでには数週間〜数か月かかることが多く、効き方には個人差があります。
本番で役立つこと
緊張していると射精は早くなりがちです。興奮が高まりすぎたと思ったら、鼻からお腹をふくらませるように4秒吸って、口から6秒かけて吐く呼吸を何回か繰り返してみてください。
体位は、動きを自分で調整しやすいもののほうがコントロールしやすいと言われます。横向きで向き合う側位は動きが穏やかで力みにくく、女性が上になる体位は男性が力を抜きやすい形です。深さや速さを途中で変えるだけでも、興奮のピークを先に送れます。
パートナーに正直に話しておくのも、思った以上に効きます。「途中で止めることがある」と伝えておくだけで、プレッシャーがずいぶん減るものです。挿入の時間だけで満足度が決まるわけではないので、前戯や触れ合いを大事にしていれば、時間への焦りも和らぎます。
お酒で感覚を鈍らせるのはおすすめしません。根本的な解決にならないうえ、勃起しにくくなるという別の問題が出やすくなります。
医療機関に相談する目安
練習を続けても困りごとが変わらない、以前は問題なかったのに急に早くなった、勃起の問題や排尿の症状、痛みもある。こうしたときは泌尿器科(男性外来・性機能外来)で相談してください。
薬について、いくつか知っておいてほしいことがあります。海外で早漏の治療に使われるダポキセチンは、日本では未承認です。ネットの個人輸入は、偽造品や健康被害の危険があるのでやめてください。射精を遅らせる作用のある抗うつ薬もありますが、使うかどうかは医師が判断するもので、副作用や飲み合わせもあります。感覚を鈍らせる塗り薬やスプレーも、使い方を誤るとしびれすぎたり、パートナーに付いたりします。どれも自己判断ではなく、医師か薬剤師に相談したうえで考えてください。
射精したあとの回復が気になる場合は、射精後に回復するまでの時間も参考にしてください。
この記事は一般的な情報です。症状が気になる場合は医療機関で相談してください。




